入院生活が長くなると、顔見知りが自然と増えます。IBDの専門病棟や消化器科の専門病棟などがある病院では、自然と同病の患者と知り合う確率も高くなります。

他記事でお話ししたように、廊下やトイレなどでの挨拶から始まり、私自身、1度の入院で10人以上の患者さんと知り合いになります。時には廊下を歩きながら、時にはエレベータホールやデイルームなどで座って・・・同じ病気の悩みや食生活、その解決法やストレスの解消法、治療薬の効果の有無(体験談)などを語っていくと、得るものは多いです。

また、病気のことのみならず、料理の話や世間のトレンドの話、勉強や仕事、子育ての話など多岐に渡ります。

ここで私は何を申しげたいかというと、病院や自治体で推奨している「患者会」も大切なコミュニティですが、こうして病院内で築くことも可能であるということ。

しかも、入院中で時間をかけてじっくりと「フェイス to フェイス」で話してきた仲間だから、同病患者としてだけではなく、友人として付き合ってもいけるということです。

この病気、失うものは多いです。が、得るものも多いということに気づくには、やはり様々な視点角度を持つ「他者の存在」というのは欠かせないということなのです。

食事や日常生活を気をつけていても再燃する病気。逆に気をつけていなくても再燃しないこともあるほど、個人差のある病気でもあります。

それゆえ、私自身赤裸々にこうして自らの体験を綴っているわけですが、体調の波も、気持ちの波も、時には身を委ねて楽に生きてみてはいかがでしょうか。

同じ悩むでも、「共有して悩んでみる」とか、「悩むのではなく考えてみる、他人の知恵や体験を参考にしてみる」とか。 

退院後もグループラインやメールで情報交換をしてみるとか、飲食できる範囲で外で遊んでみるとか。

人間、人生って、何が一番面白いって「出会い」なのですから。そこからすべてが生まれて社会や経済へと発展していくのですから。「出会い」、大切にしましょう!